りんごポリフェノールの研究で,肌に対しての顕著な機能性が
○抗アレルギー機能
○静菌機能
○紫外線吸収機能
○しみ,そばかす抑制,美白機能
の主に4つあることが判明したことまでお話しました。
今回は,そのうちの「抗アレルギー機能」のお話しです。
「肌」「アレルギー」といえば,まず真っ先に思い浮かぶのは
「アトピー性皮膚炎」です。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因のあるアレルギー反応によって
おこる皮膚疾患といわれ,乳幼児と若年層に集中している病気で
あることや郊外よりも都心部に多く発生している病気であること
が判明しています。
また,ハウスダストやダニ,花粉,カビ、食物アレルギーなどの吸入や
衣食住環境,大気汚染,ストレスなどの環境因子と密接に関係している
ことはわかっているものの,現在においても,根本治療の決め手になる
治療法や治療薬は存在しないという厄介な皮膚の病気です。
アトピー性皮膚炎までいかなくても,時期や環境によって、似たような
症状や肌トラブルになる人を含めると相当数のかたが症状の大小は
あれ,肌のアレルギー症状に悩まされているといえます。
アトピー性皮膚炎の場合、ステロイドによる治療が一般的ですが,
一時的に症状は抑えられてもリバウンドにより余計にひどくなって
しまったり,快方に向かってもステロイド離脱時の肌ケアによって
また症状がでてしまったり,と専門医をも悩ませる難病ともいえます。
「りんごポリフェノールはアトピー性皮膚炎に有効ではないのか?」
研究の過程であるときニッカウヰスキーが気がつきました。
これは、りんごポリフェノールの抗アレルギー作用のなかでのさらに
4つの働きがアトピー性皮膚炎に関連するものだったからです。
その4つの働きとは,少し専門的になりますが,
1.ヒスタミン遊離抑制作用
2.ヒアルロニターゼ活性阻害作用(炎症に関わる酵素のこと)
3.細胞へのカルシウムイオン流入抑制作用
4.静菌効果
です。
次回はりんごポリフェノールの抗アレルギー機能の中のアトピーや
肌に関連する4つの働きを一つ一つ解説していきます。
(次号に続く)